N.010【ユーザーに不都合なボトムブラケットの規格】
#コラム
え?なにそれ?ってボトムブラケットは、自転車にとってはとても大事で且つ見えないところに配置されている部品でハンガーとも言われている。現在、大変な混乱状態になっている。あまりに多様な品種が出回り目を白黒させている方も多いと思う。私自身も同じだ。
ボトムブラケットというのは自転車のフレームの一番下に取り付けられる部品で、中にはベアリングが入っており、自転車のクランクが取り付けられるようになっている。自転車部品の中では一番力が掛かる部分だ。ちなみにベアリングを使っている部品は、ヘッドパーツ(前フォークとフレームをつなげる部品)、ペダル、ハブ、最近では後ろ変速機のプーリー(チェーンを引っかけて変速した際のチェーンテンションを調整する歯車)があるが車みたいな高速では回らない。だから車ほど高精度なベアリングは必要ない。
ボトムブラケットは、ペダルから伝わる人間の力を自転車の推進力へ変換させるための回転軸なので「重要」と述べた。この規格がいったい幾つあるのかわからない状態になっている。どうやらすべて作る側の都合で規格が多様化している様子で、メンテナンスをする側が困っているのが実情だ。いずれ収束すると祈っている。
自転車は、メンテナンスが常に必要な乗り物なのだ。拵えたメーカーがメンテナンスしてくれれば良いのだけれど大手メーカーであっても車ほどディーラー網を張り巡らせてくれていない。修理部品がマーケットに出回ってもいない。サードパーティーの部品メーカーは「一体何を作ったら良いのか」と迷っていると聞いた。フレーム内蔵のワイヤー類の処理も然り、メーカーには、使う側のメンテナンスを考えたモノづくりをお願いしたい。