COLUMN

N.003【サイクリングという選択】

#コラム

日本語では自転車によって競走を行うことを「自転車競技」と称して自転車で競走する以外の遊びと区別をしている。しかしながら英語では、自転車で競走することも旅をすることも同じ「cycling」としてカテゴリーされる。実は日本の自転車競技を統括している公益財団法人日本自転車競技連盟の英語表記は「Japan Cycling Federation」(JCF)なのだ。

現在、競技用自転車フレームの主流は、カーボン(CFRP=Carbon Fiber Reinforced Plastic:強化プラスチックカーボンファイバー)だ。それは競技には適しているかもしれないが、自転車を遊びに使うには制約もあって扱いにくい面もある。たとえば落車をしたときにフレームが破損(亀裂・破断)しやすく、修理がしにくい(修理サービスもあるが性能は100%元には戻らない)。

自転車競技でなければ、カーボン以外の素材、とりわけスチールやチタンの金属素材を試してみてはどうだろう。重量こそカーボンにはおよばないもののバネ感のあるペダリングフィール、脚に優しい乗り味などを楽しむことができて、さらには修繕性に優れ、流行にも左右されにくいため長く乗ることができる。そして自転車を使うスポーツは、乗って楽しむこと以外にも自転車フレームの細部のディテールにこだわったり、かっこいい自転車を組み立てたり、パーツを交換したりなど、さまざまな楽しみ方があることをぜひ知ってトライしてみることをお勧めしたい。

自転車と共にする小旅行は、一定のノウハウを身に着ければ日頃の仕事や学業に疲れを癒すにも最適な余暇となる。その大切な時間を過ごすための、道具としての自転車選びを考えてゆこう。

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