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エンマバイシクルワークスに行ってきました。

エンマバイシクルワークスは、各ハンドメイドバイシクルの工房へチューブやラグといったパーツを卸している。
社長の松井さんにお話を伺った。

エンマさんは、スチールチューブやラグ(接手)を本WEBで紹介しているプロフェッショナルなハンドメイド工房に卸している卸問屋である。今日、フレームを作る学校ができたので、一般にも小売りを開始している。。

エンマさんで取り扱っているのは以下の通り

【チューブ】

タンゲ(台湾)

カイセイ(日本)

レイノルズ(イギリス)

コロンブス(イタリア)

嘗てはデダチャイ(イタリア)も取り扱っていたが現在は在庫のみの販売となっている。

日本には、丹下鉄工所、石渡製作所、海野といったスチールチューブメーカーがあったが、タンゲは、台湾に拠点を移した。石渡は倒産し、技術者がカイセイを立ち上げ、日本にスチールチューブメーカーはカイセイ1社となった。

【ラグ】

ロンシェン(台湾)

タカハシテクノ(日本)

アロテック(台湾)

筆者の知っているBOCAMAとかNERVEX(古い!)といったヨーロッパのメーカーは既に無くなっているようだ。

タカハシテクノの製品は、ロンシェンと比べると中間部が肉厚で、実際比べてみるとこんな感じ。左側がロンシェン、右側がタカハシテクノだ。但し、タカハシテクノのラグを餅た場合、肉厚な分、ロンシェンに比べ熱を余分にかける必要がある。ロンシェンは、接手がパイプと当たる部分にくっきりとラインが見えるが、タカハシテクノにはそれがない。
日本的な美意識なのか工業製品として生産効率を優先するのかといった考え方の差が垣間見える。

「パイプが歪むので低温の銀ローでのロウ接が良い」とされてきたが、松井さん曰く、「現在、銀ロー指定のスチールチューブは、カイセイの熱処理タイプのものだけで、ほかにローの種類を指定しているチューブはない。」

熱処理をすると一般にスチールチューブは、硬くなる(乗って固いということではなく、凹みがしにくくなる意味)が、熱処理チューブでなくても、添加物を混ぜることで硬くしたスチールチューブが存在する。薄いパイプは、熱処理をしていないと凹みやすいが、カイセイ8630R、レイノルズ653、853などがニッケルを添加してあるチューブで、熱処理チューブの代表格であるタンゲプレステージ並みの硬さがあるという。熱処理チューブよりも熱処理をしていないチューブのほうが加工がしやすい。

ラグの小売価格であるが、ロンシェンのラグは、上接手で1個4,400円、下接手で4,800円、タカハシテクノは概ねその二倍の価格

スチールチューブの参考価格は、材質、肉厚、形状、処理方法によってメインチューブ1本3000円から10,000円を超えるものまであるとのこと。

興味のある方は、エンマバイシクルワークスの松井社長まで問い合わせてみよう。

株式会社エンマバイシクルワークス

埼玉県越谷市流通団地1-1-9 ホダカ様方

電話:048-961-8470

メール:matsu@enma-bicycle.co.jp

タンゲのチラシ(下段の8つはチューブの種類ごとに作られており、完成したフレームに貼られる)

ロンシェンのカタログ(抜粋)

非常にたくさんのロストワックス製のラグ、クラウン(前フォークの肩、非常に力がかかるところ)、BBシェル(クランク取り付け部、やはり非常に力が掛かる)、フォークエンド(アックススルーもある)が並べられている

カタログ表紙

 

 

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